腰痛の85%は原因不明と言われています。
残り15%のうち椎間板ヘルニアが原因と言われているのが
わずか5%程度だということです。
腰椎椎間板ヘルニアとは骨と骨のクッションの役割をしている
椎間板という組織が脱出し神経根を圧迫して
腰や足の痛みやシビレを引き起こします。
ヘルニアとは、あるべき部位から逸脱した状態をいいます。
椎間板ヘルニアとは文字通り椎間板が逸脱(脱出、飛び出す)した状態です。
20~40歳代の男性に多いようです。
自覚症状としては
腰痛と片側の下肢痛が主訴であり
運動や労働などで痛みが増加してしまい
安静にしていると痛みが軽減することが多いですが
個人差があり動かなくてもかなりの痛みがあったり
痛みで夜も眠れないこともあります。
ヘルニアの発生の仕方ですが
徐々に痛みが発生してくる場合と
急激に痛みが発生してくる場合があります。
重たい物を待ちあげたり腰にかなりの負担がかかった時には
急激な痛みやシビレを発症する場合があります。
圧迫された神経根の支配領域の下肢の部分に痛みやシビレが
出てきてしまうパターンを多く見かけます。
また、感覚領域の感覚障害が出てくる場合もあります。
例えば腰椎4番目の神経根が圧迫されてる場合は
膝の内側周辺の感覚障害が出てきます。
神経根が圧迫されているため
深部反射(腱反射)の膝蓋腱反射(かっけ)が通常より弱くなります。
膝蓋腱反射は椅子などに下肢をぶらぶらできるように座り
膝の下を叩くと膝から下の下肢が勝手に前にポンと出る検査法です。
慢性的な段々と痛みやシビレが出てくる場合
初めはただの腰痛かな?と思っていて自然に治るだろうと
治療せずほっておくと一向に腰の痛みやシビレが引かず
段々と痛みシビレが増してきてしまいます。
そのまま放置していると下肢の筋力の低下がみられ
歩きにくくなってきたり
ちょっとした段差でつまずいたりしやすくなります。
ヘルニアの症状が悪化してると排尿障害が出る場合もあります。
おしっこが出にくくなったり、頻尿状態を繰り返したりする場合は
一刻も早く専門医に受診をして下さい。